白夜行
木曜日・9時から 新しい連続ドラマがスタートしました。
『白夜行』なんですが・・・原作は東野圭吾で 主演は山田孝之と綾瀬はるかです。 しちたろうは 東野圭吾の小説が大好きで今まで発表されている50作以上の小説の8割は読んでいます。 この前買ったDVD『g@me』(原作はゲームの名は誘拐)も東野圭吾作品で好きですが、一番好きなのは『眠りの森』です。 この『眠りの森』は映像化しやすいと思うのですが、どうやら話の内容からして地味でTV局や映画会社は乗り気ではないようで、残念ですが・・・ ま、下手に映像化して、自分の中で描いている登場人物像とか話の緻密さなんかが壊される事を考えると、その方が良いかもしれませんね。 『白夜行』は原作を読んだ人なら分かると思いますが、あの小説は独特の手法で書かれた小説です。 今回、山田孝之君と綾瀬はるかちゃんが演じた『桐原亮司』『西本(唐沢)雪穂』という主人公二人の視点からの描写がまったく無いんですね。 ドラマでは12年間という設定らしいですが、原作では20年以上にわたる時間軸を描いてあるのですが、一度たりとも二人の視点で描写せず、そのときそのときの出来事を二人が関わった人物の視点で書かれているんです。 だから、きっかけとなる事件は 本当にそのように起ったのかは 二人の視点から書いていないので原作でも 解明されずに物語りは終わってしまっています。 ドラマの事件はあくまでも、武田鉄矢が演じた刑事が20年以上その事件を追いつづけて勝手に推理した結果なだけで、生き残った唐沢雪穂からは供述は取れていないし このさきずっと取れないと思われる状況で物語り自体が終わってしまっています。 ま、実際に主人公の心理は描写されていませんが、小説を読んだ限りでは ドラマでの事件内容でほぼ間違えは無いと思われるので問題は無いですが・・ 原作で使われた 『主人公の視点からの描写をしない』という手法はこの話に深みを持たせているのは確かなのに 何故、ドラマでは最初から主人公視点で 丁寧にナレーションまでつけてしまったのか・・・・ これでは、原作の面白さを半減してしまっています。 少なくても、刑事視点からドラマを制作してくれれば・・・と思いますが、山田孝之、綾瀬はるかという『セカチュー』コンビを使っているので、わざわざ武田鉄矢を主人公にするのも気が引けますね。 個人的には この原作は映像化しない方が良かったと思いますね。 原作者である東野圭吾さんも『絶対に映像化は無理』と言っていたしね。 『やれるもんならやってみろ』とも言っていたようですし・・・・ ま、この挑戦的な発言にTV局が受けて立ったのかもしれませんが、今回の映像化は初めの1分間を見ただけで TV局側の負けは分かりましたね。 原作のストーリーを追っかけるだけの映像化になっています。 だからと言って、このドラマが面白くないとは言いません。 原作では書かれていない主人公側からの視点で この一連の事件はどのような見え方がするのか楽しみです。
by winningcity
| 2006-01-14 22:53
| ドラマ
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